LOST-WORLD:あらすじ

現代世界(プロトワールド)と失われた世界(ロストワールド)。
そこに関わる人々の存在を賭けた戦いが幕を開けるーー…。

 

▼ LOST-WORLD あらすじ

 

舞台は科学が支配する現代日本(プロトワールド)。


太古より受け継がれて来たあらゆる神秘は淘汰され、完全なる科学信仰社会が築き上げられた現代世界…プロトワールドにおいて、アリスと呼ばれる一人の少年が誕生する。

 

「創造」の能力者…アリスの誕生により移り変わる世界!

 

アリス…中宮有栖は空想に浸るのが好きなごく普通の少年だ。
幼い頃から様々な物語に触れ、そして自身でも物語を創作するようになった彼には、彼自身が認識していない特殊能力が備わっていた。

 

中宮有栖に備わっていた特殊な能力…それは「創造」の能力。

彼の描いた想像の物語は世界として創造される。まさに創造主であり神のような能力だ。

 

アリスによって創造された世界はこの宇宙の片隅にある宇宙図書館、通称アカシックレコードに保管されてゆく。

アカシックレコード…この宇宙のどこかにあるとされる図書館。あらゆる人類史、あらゆる歴史、あらゆる文明を保管した「宇宙(地球)の記憶」そのものを概念化した存在。

アカシックレコードは高次元に存在するとされ、そこに踏み入れる権利を持つ者は少ない。

 

アカシックレコードに立ち入る権利を与えられ、地球の記憶を閲覧し、書き換える能力が備わっている存在こそがアリスの名を持つ者に与えられた能力だ。

 

崩れ去る科学信仰…。第五文明への移行、開始ーー!!

 

長らく不在だったアリスが再び誕生した事により、それまで張り巡らされていた科学信仰というテクスチャーは剥がれ落ち、この世界は科学と神秘が融合する新時代へと移行した。
それはすなわち、科学と神秘が共存する…※第五文明の始まりである。

※第五文明…別名五次元世界。

直線上に前か後にしか進めない世界、一次元世界と前後に加えて左右に動く事も可能となった二次元世界、さらに奥行きが加わった三次元世界と時間が加わった四次元世界、そこにプラスされたもうひとつの要素からなる新世界を五次元世界と呼ぶ。

わかりやすく言うと、点と線、奥行きと時間から成るこれまでの四次元世界にアリスの誕生によってプラスされた神秘という揺らぎ(波)が加わった世界。

四次元世界に足された新たな要素は未だ解明されていないが、九ツ鐘(ナインフォール)のボスである九重は、それを視点(観測者によって変わる視点とその結果)ではないかと思っているらしい。

 

科学と神秘…対極に在る要素が同立する時…世界は変わる!

 

しかし、悲しいかなこの地球の人類史において、未だかつて科学と神秘の共存に成功した歴史は存在しないのである。

 

科学が神秘を淘汰する事によって築き上げられた科学信仰社会、物質世界からの激変は人類史におけるビックイベント、大きな混乱を呼ぶ大変革であった。

 

第五文明へと移行した新世界では神秘の能力に目覚める人間が各地で出現。
超常的な能力や超常的な現象に世界が混乱する中、見計らったかのように更なる波乱がやってくる。…彼らの侵略だ。

 

失われた世界(ロストワールド)の存在を賭けた逆襲が始まる。

 

現在の化学信仰社会を作り上げる中で生まれた悲劇がある事を…人類は知らなかった。

そして、次の時代へと移行する為には知る必要があった。かつて排他され、淘汰されたあらゆる歴史、あらゆる世界。

 

アリスが王城(おうじょう)と接触してしまった事で、アリスは神秘を認識してしまう。

アリスによって認識された神秘は、曖昧だったその輪郭を確かなものへと変えて、明確な敵意を持ってこの世界…プロトワールドを支配するべく動き出す。

 

この世界を存続させる為に…!

「九ツ鐘(ナインフォール)」と彩羽(いろは)の出会いが運命を大きく変える!

 

主人公の彩羽(いろは)が所属する組織「九ツ鐘(ナインフォール)」はプロトワールドとロストワールドの住人が互いに尊重し合う事で成り立っている。

生まれた時代、種族、生まれた世界の違う彼らが手を取り合い、目指すのは真の調和である。

人々が、人と自然が、人と神が、世界と世界が、歴史と歴史が、科学と神秘が。

それぞれが互いに反発し合う事なく調和する事でこの世界を存続させる。その為に彼らは戦っている。


九ツ鐘の首領(ボス)である九重(ここのえ)は紀元前からこの現代まで何万年も生き抜き、この世界を存続させる為に活動を行なって来た古代人の一人

九重が率いる九ツ鐘の目的は…それは。

世界を破滅へと導く可能性のある「罪の種」が発芽する前に回収する事。
罪の種が発芽してしまった場合は、その芽を摘み取る事。

 

主人公の彩羽は、科学信仰社会においても淘汰される事なく、その神秘性を守り抜いた神道の一族に生まれた少年である。
決して表舞台には出る事なく、日本の政(まつりごと)を裏から仕切っていた鴉(からす)と呼ばれる組織、その一員

 

アリスによって神秘と科学の融合が成された世界において、古代人である九重との出会いによって彩羽は初めて神域の外に出る事になる。


これまで隔絶された世界で生きていた彩羽

初めて見る外の世界、その美しさや人々の優しさに触れて、この素晴らしい世界を決して失ってはならないと決意する。

 

そこで出会った仲間たち…九ツ鐘のメンバーと共に戦い、共に泣き、共に笑いながら旅を続ける彩羽だったが…。

 

立ちはだかるのはこの世界の覇権を握ろうとする勢力…「王城(おうじょう)」の面々!

 

彩羽たち九ツ鐘の前に立ちはだかるのは失われた世界…ロストワールドの勢力だった。

 

アリスを手中に納め、その他の世界を管理下に置こうとする組織…「王城(おうじょう)」

彼らは絶対王政、完全実力主義、優生思想に染まった人々によって作り上げられた世界、そして今は失われた世界の住人である。


鏡ノ裏(かがみのうら)と呼ばれる異世界を統治する王王に仕える騎士団の面々都市伝説という形でプロトワールドに自身の存在を証明する根を張り、じっと好機を伺っていた。

※都市伝説などの噂程度でも、プロトワールドの人々が鏡ノ裏の存在を認識する事によって彼らの存在はプロトワールドで輪郭を持ち、それはすなわち彼らの存在を証明する要因となり得る。

 

立ちはだかる難敵…宮廷騎士団の精鋭たち!

 

鏡の裏を統治する王と、王に仕える精鋭たち。王の住まう城(宮廷)を守護する騎士たち…宮廷騎士団。そこに在籍する者は皆、超常的な能力を使いこなす精鋭(エリート)ばかりだ。


九ツ鐘も死力を振り絞り彼らと対峙するがーー…。

 

世界を存続させる事を目的とした組織、九ツ鐘(ナインフォール)。

 

その他の世界を管理下に置く事を目的とした組織、王城…宮廷騎士団。

 

世界を壊し、新たな世界を造り直す事を目的とした組織…ディメンション・メーカー。

 

プロトワールドの人間とロストワールドの人間がそれぞれの存在を証明する為に戦う一方で、新たに浮上する敵対勢力…ディメンション・メーカーと呼ばれる存在。

戦いは人のみならず、神や天使、悪魔、鬼、精霊、妖精…これまで隠匿されて来たあらゆる神秘までもが今、科学を根絶し、己の存在を証明するべく猛威を振るうーー…!

 

それぞれがそれぞれの思惑、願い、祈りを賭けてーー…。
今、存在証明を!!